まだ旅には出ていない。でも、知っている人の、知らなかった一面に出会った
雪国でも、路面が原因で転んだり、滑ったり、つまずいたりせず、安全に移動できるようにしたい。
そのために、札幌の歩道をもう少し歩きやすく、維持管理しやすくできないだろうか。そんなことを考えながら、技術や関係する人たちについて調べています。
前回は、寒冷地の道路や歩道について描いた「地図」を手に、研究開発の旅程をどう組み立てるか考えました。
専門家に完成した答えを求めるのではなく、対話を通じて地図を更新しながら、自分でも旅程を考えていく。
では、その地図を持って、いよいよ出発したのか。
実は、今回のテーマについて専門家と具体的に議論する、という意味では、まだ旅に出ていません。いまは自宅で地図を広げ、荷物を整えているところです。
ただ、そんな準備中に、ちょっと驚く出来事がありました。
仕事ぶりは知っていたけれど
以前、仕事でお世話になった方と、久しぶりに話す機会がありました。仕事ぶりがとても確かで、信頼していた方です。
以前の記事でも、昔の仕事でできた縁から、行政と話ができる可能性が出てきたことを書きました。今回お話しするのは、そのときの方とは別の方です。
話してみると、その方には道路分野での仕事上のつながりがあるとのこと。さらに、行政にも接点があり、今回のテーマと重なるところがあると分かりました。
いずれも、かつて一緒に取り組んでいた仕事とは、まったく異なる仕事を通じたつながりです。
これは、びっくりしました。
その仕事ぶりは知っていました。でも、これほど幅広い接点を持っているとは知りませんでした。
知っているのは、その人の一部分
仕事で関わっていると、その仕事の中での相手の姿を見ています。
どんなことが得意なのか。どんなふうに仕事を進めるのか。そうしたことを知る機会はあります。
けれど、その方が別の仕事でどんな人と関わり、どんな分野に接点を持っているのかまでは、なかなか分かりません。
今回、私が知っていたのも、その方の一部分だったのだと気づきました。
自分の関心が道路や札幌に向いたことで、以前から知っている方の、これまで知らなかった一面が見えてきたのですね。
人の地図は、肩書だけでは描けない
これまで、技術の地図とともに、どんな人たちが関わっているのかという「プレーヤーの地図」も整理しようと考えてきました。
大学、企業、行政、施工や維持管理を担う方々。そして、歩道を使う人や、導入を決める人、費用を負担する人。
こうして役割を整理することは必要です。ただ、今回の出来事から、それだけでは見えてこないつながりもあるのだと思いました。
一人の人が、複数の仕事や地域、業界との接点を持っている。
その人を、私が知っている一つの仕事だけで地図に置いてしまうと、ほかのつながりを見落としてしまいます。
人の地図は、所属や肩書だけでは描けない。
以前一緒に仕事をしたときには見えていなかった接点が、今の自分の関心と重なることもある。
プレーヤーの地図は、単純な組織図ではないようです。調べて描くだけでなく、人と話すことでも更新されていくのだと感じました。
まずは、もう少し話を聞いてみたい
もちろん、接点があると分かったことと、今回のテーマで具体的な相談が進むことは別です。歩道の課題にどう結びつくのかは、まだ分かりません。
次に機会があれば、その方が道路分野や行政と、どのような仕事で関わってきたのか、もう少し聞いてみたいと思います。
私からも、安全に移動できるようにしたいという思いと、そのために歩道の歩きやすさや維持管理に関心を持っていることを話したいと思います。あわせて、そこに自分たちの材料技術を生かす余地がないか考えていることも、伝えてみたいところです。
その方の経験と、こちらの関心がどこで重なるのか。まずは、お話を聞くところからです。
専門家との具体的な議論は、これからです。
まだ自宅で旅の準備をしている段階ですが、広げた地図には、思いがけず知っている方の顔が浮かびました。
出発前にも、こういう発見があるのですね。