専門家に会う前に

雪国の歩道を何とかしたい。

そう考えて調べたり、人と話したりしていますが、まだ近所をうろうろしています。

前回は、身近なところに過去の道路技術の取り組みがあったことを書きました。その取り組みは、現在は同じ形では続いていません。今回は、そこから少し視点を広げて、既存技術を起点にどのように検討を始めるか、という話です。(リンク)

今回のテーマについて専門家と具体的に議論する面談は、まだ先です。社内では、調べた内容を幹部にも報告しながら、検討を進めています。

調べたことを整理して、周囲に話し、また考える。今はそんなところです。

ただ、その間に、どこから取り組み始めるとよさそうかが、少し見えてきました。

既存技術を使う中で何に困っているのかを聞き、その改善から始める。

これが、今のところ入りやすそうだと感じています。

もちろん、既存技術を改善すること自体が目的ではありません。安全に移動できるようにするための、最初の入口として考えています。(リンク)

技術があっても、困りごとは残っている

調べたり周囲と話したりするなかで、既存技術を使い続けるうえでの課題にも目が向くようになりました。

例えば、冬季の除雪や維持管理と両立させるうえで、耐久性が課題になる場合があるようです。

雪国の歩道では、冬に使うだけでなく、除雪しながら使い続けることになります。そこで傷んでしまえば、補修の手間もかかります。

もちろん、既存技術すべてに同じ問題があるという話ではありません。どのような条件で問題が起きるのか、どれくらいの頻度なのか、現場ではどれほど困っているのか。そこは、これから詳しく確かめたいところです。

それでも、技術の仕組みを調べるだけのときより、聞きたいことが具体的になってきました。

すでにあるものが、実際に使われるなかで、どこで困っているのか。

その困りごとに、自分たちが関われるところはないだろうか。

実物があり、作る人と直す人がいる

既存技術の改善からなら始めやすそうだと思った理由は、実物がすでにあることです。

何について話しているのか、対象があります。さらに、それを製造・施工し、維持管理する人や組織もあります。

作ったり、使ったり、直したりしている人を、相談相手として具体的に考えやすい。これは、自分にとって大きなことです。

こちらが資料を読んで「ここが問題ではないか」と考えていても、実際に困っていることは違うかもしれません。

傷みやすさが一番の問題なのか。直すときの手間なのか。それとも、こちらがまだ気づいていないことなのか。

そうしたことを、具体的な対象をもとに聞けます。

以前は、具体的な議論をするには、モノが必要だと考えていました。その後、何を作るかを考えるための初期相談なら、モノがなくても始められると整理しました。(リンク)

今回は、もう一つの入り方です。既存技術の改善を考えるなら、議論の対象となるモノがすでにあります。

まずは、それをよく知る人に教えてもらうところから始められそうです。

実物と実績が、話を具体的にする

もう一つ、理由があります。

まったく新しい技術をゼロから説明するより、既存の実物や実績を土台にした方が、私自身も「何を改善したいのか」を具体的に説明しやすいと感じます。

すでに取り組んだ先人がいて、実現してきたことがあります。その実績を調べれば、どのような条件で、どこまでできているのかを知る手がかりが得られます。

そこが分かれば、これまでにできていることと、これから確かめたいことを分けて話せます。

もちろん、すでに実績があるからといって、今回考える改善まで実現できるとは限りません。改善にどれほどの難しさがあるかも、これから見極める必要があります。

先人の取り組みを足場にして、次の一歩を考えられる。それも、既存技術の改善から始めやすそうだと感じた理由です。

次は、困っていることを確かめたい

今のところ、改善する対象が決まったわけではありません。

耐久性の課題についても、自分たちに何ができるのかは、まだ分かりません。

次に専門家にお会いするときは、既存技術を使う中で何に困っているのか、その実態を聞いてみたいと思っています。現場で作業や維持管理をしている方に話を聞くには、どうすればよいのかも相談したいところです。

実物があり、それに関わってきた人たちがいる。その積み重ねを教えてもらいながら、自分たちが役に立てるところを探していく。

今は、その始め方がよさそうだと考えています。

まだ近所をうろうろしています。

でも、次に会う人に、何を聞きたいのかは少しはっきりしてきました。