前回の記事では、生成AIのいろいろな使い方を紹介してみたものの、思っていたほど反応がなく、「私の役割は違うのかもしれない」と感じたことを書きました。

では、どうするのか。

少しやり方を変えてみることにしました。

「広めよう」とするのをやめてみた

これまでは、「生成AIにはこんな使い方もありますよ」と紹介することを考えていました。

でも、よく周囲を見てみると、すでに多くの人が生成AIを使っています。

情報を検索する。

文章を要約する。

メールを作る。

こうした使い方は、もう特別なものではなくなりつつあります。

それなら、わざわざ「生成AIを使いましょう」と言う必要もないのかもしれません。

そこで、仕事や普段の会話の中で、私自身が普通に生成AIを使うことにしました。

そして、AIの話題になったら、

「私はこんなふうに使っていますよ。」

と、さらっと話す。

そのくらいにしてみました。

話してみると、みんな工夫していた

すると、少し違ったものが見えてきました。

こちらから使い方を説明するのではなく、普段の会話の中でAIの話をしていると、

「私はこういう使い方をしています。」

「こんなことにも使えますよ。」

と、相手の使い方を聞く機会が増えてきました。

聞いてみると、皆さんそれぞれ工夫しています。

中には、私が使ったことのないAIツールを使っている人もいました。

使い方を教えてもらい、

「そんなものもあるのか。」

と思うこともあります。

生成AIを広めようとしていたはずなのに、いつの間にか、こちらが教えてもらっています。

ついていけていなかったのは、私の方かもしれない

そこで、もう一つ気づきました。

私は、生成AIが広がっていくスピードを少し読み違えていたのかもしれません。

なぜだろうと考えてみると、思い当たることがあります。

パソコンが職場に普及していった頃の経験です。

新しいものを使い始めた人が、

「こんなことができます。」

「こうすると便利です。」

と周囲に見せる。

それを見た人が使い始める。

そして、少しずつ利用する人が増えていく。

私は長い間、そんな光景を見てきました。

だから生成AIについても、同じように考えていたのだと思います。

自分が使って便利だったものを周囲に見せれば、そこから少しずつ広がっていく。

でも、生成AIは違いました。

私が「こんなこともできますよ」と紹介している間にも、新しいサービスや新しい機能が次々と登場しています。

そして周囲の人たちも、それぞれ自分に合った使い方を見つけています。

私が少し先を歩いて、その使い方を伝える。

そんなつもりでいたのですが、どうも状況はとっくに変わっていたようです。

過去の成功体験は、少し厄介だ

過去の経験は、新しいことを始めるときに役立ちます。

一方で、過去にうまくいった方法を、そのまま今にも当てはめてしまうことがあります。

今回の私は、まさにそれだったのかもしれません。

パソコンが普及していった時の経験から、

「新しいものは、まず使って見せる人が必要だ。」

と考えていました。

それ自体は間違いではないと思います。

ただ、生成AIについては、変化のスピードが私の経験してきたものとは違いました。

過去の成功体験を使って考えていたら、いつの間にか自分の方が変化についていけていなかった。

少々苦笑いです。

教えるより、聞いてみる

今は、生成AIを「広めよう」とあまり考えなくなりました。

私は私で、仕事や生活の中で普通に使う。

その話を会話の中でする。

そして、

「皆さんは、どう使っていますか?」

と聞いてみる。

その方が、私自身も新しいことを知ることができます。

生成AIを広めようと思っていた頃は、「何を紹介すればいいのだろう」と考えていました。

今は少し違います。

私が使っている方法を話し、相手が使っている方法を聞く。

知らないものがあれば教えてもらう。

それくらいがちょうどいいのかもしれません。

教える側にいるつもりだったのですが、気がつけば私も教えてもらう側になっていました。

変化の速い生成AIについていくには、一人で先頭を走ろうとするより、周囲の人たちと情報交換しながら進む方がよさそうです。

さて、次は誰に何を教えてもらえるのでしょうか。

それも少し楽しみになってきました。

(前の記事:生成AIを広めたいと思っていた。でも、私の役割は違うのかもしれない)