前回の記事では、「歩道を何とかしたい」と思っても、一人でできることには限界があると書きました。

では、今の私にできることは何なのか。その答えは、とてもシンプルでした。

まずは調べること。

これしかありません。

現状の技術を知ることから始めた

歩道を良くしたい。そう思っても、私は道路の専門家ではありません。舗装を設計したこともなければ、道路工事に携わったこともありません。

だから、自分の思い込みだけで考えても意味がありません。まずは、世の中にどんな技術があり、どこまで実用化されているのかを知ることから始めました。

現在も、毎月文献を調べています。論文や技術資料を読むと、「こんな技術もあるのか」と思うことがたくさんあります。

しかし、そこで次の壁にぶつかります。

それが本当に有効なのか、私には判断できない。

専門家ではない以上、それは当然のことです。

歩道だけを見ていても分からない

もう一つ気になったことがありました。歩道だけを調べていて、本当に全体が見えるのだろうか。

札幌の課題は、歩道だけの話ではありません。寒冷地という環境そのものに課題があります。

そこで、寒冷地技術に関する国際会議(ISCORD2026 https://smartconf.jp/content/14ISCORD/)へ足を運びました。講演を聞き、併設された展示会も見て回りました。

印象に残ったのは、人々の生活に対してや防災という視点で研究や技術開発が数多く行われていたことです。道路に関する展示もあり、説明員の方から話を聞く機会がありました。

最初にぶつかった壁

ところが、話は思ったほど続きませんでした。説明員の方は、私が専門家ではないことをすぐに感じ取ったのでしょう。ひと通り説明を受けたところで、それ以上深い話にはなりませんでした。

正直に言えば、少し悔しい気持ちにもなりました。

でも、帰り道に考えてみると、それは当然のことだったのだと思います。もし私が逆の立場だったとしても、限られた時間の中で、何をどこまで説明すれば役に立つのか分からない相手には、同じような対応をしていたかもしれません。

問題は、説明員の方ではありません。

私には、まだ何も持っていなかった。

ということです。

知識だけでは次へ進めない

文献を読むことは大切です。展示会へ行くことも、専門家の話を聞くことも大切です。

でも、それだけでは次の扉は開きません。

「歩道を何とかしたいんです」と話すだけでは、誰も一緒には動けません。私自身、この世界では実績がゼロです。

会社で積み重ねてきた経験も、この分野では評価の対象にはなりません。それは決して悪いことではなく、この世界の評価軸がそういうものなのだと思います。

今回、そのことを身をもって知りました。

次にやることは決まった

今回の経験で、一つだけはっきりしたことがあります。

専門家に話を聞いてもらうには、まず自分なりの仮説や、小さくても形になるものが必要です。

文献を読んで終わりではなく、「私はこう考えています」と言えるものを持って、初めて次の議論が始まるのでしょう。

さて。

次は、何を形にして持っていこうか。

今、私が考えているのは、そのことです。